響の会、初めてのイベントとして、クリスマスコンサート&パーティが、昨年12月7日、金一色のオーナメントで飾られたシックなクリスマスツリーのもと銀座クロイゾンホールで開かれました。

 コンサートは平島誠也さんのピアノ、池田さんのソロで、ヴィヴァルディ『四季』より第2楽章「冬」のヴォカリーズで始まりました。続いてマックス・レーガーとフーゴー・ヴォルフの歌曲、雰囲気を変えて冬をテーマにするしっとりとした日本歌曲、「ペチカ」「冬の日」「おやすみ」などが演奏されました。そしてピアノソロによるメンデルスゾーンの「ロンド・カプリッチョーソ」をはさみオペレッタ『こうもり』より、いつもはアデーレのアリアを歌う京子さんですがこの日は珍しく、ロザリンデの「チャルダッシュ」で締めくくられました。

  パーティでは、持ち寄ったプレゼントをピアノに合わせて回して交換したり、ジャンケンゲーム、京子さんの出題による音楽クイズを楽しみ、勝者には賞品として、江藤会長提供のキャンドルが贈られました。会員には音楽に詳しい方が多いので、クイズの問題をつくられた京子さんも易しすぎず、難しすぎずと苦心されたそうです。
 また美味しいお食事とワイン、そしてクリスマスらしいケーキをいただきながら、京子さんと、また会員同士で楽しくおしゃべりして過ごし、最後は抽選会で多いに盛り上がりました。
 景品は江藤会長よりトルコ石のアクセサリー、泰明画廊・川田さんから絵画、ハゲ天・渡辺社長より生きたエビ、会員の山羽氏作の水彩画、同じく桜井氏作の陶器の大皿・酒器、安藤さんからローゼンタールのコーヒーカップと七宝の小物などが提供されました。
 多彩な会員の顔ぶれならではの素晴らしい景品に、当たった方も当たらなかった方も、早くも次回のクリスマスを期待されたのではないかと思います。

 昨年11月6日土曜日の夜、寒風のなか千駄ヶ谷駅から歩くこと15分、神宮の森に囲まれた日本青年館で全国青年文化祭「フェスタ・ド・ニッポン」の一環として『佐藤光政ふれあいコンサート』が開催されました。

 初めて行った私には、館内もお客さんの雰囲気も、何となくクラシックよりも演歌のコンサートが合いそうな、新宿コマ劇場を小さくしたような感じを受けました。

 プログラムは佐藤光政さんがピアノの藤井ゆりさんヴァイオリンの荻野照子さんと、我らがディーヴァ、京子さん等3人の美女をゲストに迎えて、楽しいおしゃべりを交えての2部仕立てのコンサートでした。

 第1部は「世界の街角から」と題し、佐藤光政さん持ち前の旺盛なサービス精神とバイタリティーでもって、世界のうたを9曲も歌われました。

 そして第2部はセヴィラとフィガロとメリーの「オペラ3本立」でいよいよ京子さんの登場です。いつもながら思うのですが、さほど大きくない京子さんがステージに立たれると、とても大きくまた華やかに見えるのは私ばかりではないと思います。

 京子さんが最初に歌われたアリアはなんと、ロジーナのカヴァティーナ「Una voce poco fa qui nel cor mi risuono」でした。私の頭の中では“Una voce”といえば池田京子さん、ロジーナといえば池田京子さんという強いイメージが焼きついているので、このアリアは京子さん以外では考えられないほどの思いを持っております。まさに「今の歌声は心にひびく」の歌詞のごとく、もう今夜はこの1曲を聴いただけで大満足でした。

 公演後に楽屋を訪ねましたところ、響の会のメンバーである江藤会長、趙さん、小島さんにお会いし、楽屋で京子さんとひとしきり歌を話題に花を咲かせました。

 帰りは冷たい夜風も上気した頬に心地好く感じました。京子さん!今夜も素敵な歌をありがとうございました。 K.N.

 寒さも厳しい12月22日、東北新幹線郡山駅に一人降り立った。目的は須賀川市にある「現代グラフィックアートセンター」(CCGA)で催される、宇津峰の森音楽会クリスマスコンサートに出演される、我らが池田京子さんを応援する為である。

 響の会からは私、江藤と趙さん、安藤さん、永井さんの4名が現地集合で会場に集った。会場のCCGAは郡山駅から車で20分、宇津峰山を背景にした白い三角形をモチーフにした建物で、1995年4月に現代版画を収蔵展示する目的で開設された、周囲の自然環境と調和している素敵な美術館でした。 
今回のクリスマスコンサートは、ソプラノ池田京子、ピアノ星野明子、フルート佐藤眞人と、ゲストとしてFCT郡山少年少女合唱団が出演。コンテンポラリーアートに囲まれ落ち着いた雰囲気の中でのコンサートで、偶然にも3人の演奏者はドイツ国立シュトゥットガルト音楽大学で学んだ同窓生であった。 
 プログラムの前半はフルート独奏による「きよしこの夜」他の讃美歌メドレーと、少年少女合唱団による「荒野のはてに」「サンタが街にやってくる」他のクリスマスキャロル。少年少女合唱団といっても今回は女の子ばかりで、貴重な男の子2人は風邪の為お休み。

休憩後の後半はフランク・ステラの大きなリトグラフを背景に、星野さんのピアノ伴奏で池田京子さんのステージ、「アベマリア」「マリアの子守歌」「レモンの樹をめぐって飛ぶものたち」「エピファニアスの祭」「ペチカ」「おやすみ」「ウィーンわが夢の街」オペレッタ「こうもり」よりと、いつも聞き慣れた曲またヴォルフの歌曲の様に格調高い曲などおりまぜて8曲を、美術館という音が複雑に響き渡るホールで無事歌い終えて、来場の郡山市民から一段と大きな拍手をいただいた。 
 アンコールは「きよしこの夜」を出演者と客席が一緒になって歌い、合唱団によるハンドベルの演奏もあり、夜のとばりとイルミネーションにつつまれチョッピリと清らかな気持ちになったコンサートでした。

  夜は須賀川温泉で一泊し、翌日は同行の永井さんが設計に参加した郡山市立美術館を、ご本人の案内で見学した。郡山市街から安達太良山までを一望出来る丘陵地の広大な敷地をフルに生かし、自然を取り込んだ素晴らしい美術館で、当日はチェコの生んだ偉大な画家アルフォンス・ミュシャの「生涯と芸術」展が催されていた。

 会員の皆様も郡山を訪れる機会があれば、是非足を運ばれん事をお薦めします。ハーブを使った料理を出すレストランもあって、半日のんびりと過ごせる事は請け合いです。e

 そんなに大きくはないけれど、その響きの良さで、出演者にもお客様にも好評なホールが名古屋にあります。名古屋の中心「栄」から歩いて10分程にある「ザ・コンサートホール」です。このホールは、池田さんにとってリサイタルをしたり、毎年夏にテレマンと共演するなど、なじみの深いホールです。

 このホールが昨年10周年を迎え、いろいろな企画が催されましたが、締めくくりの企画として「ザ・コンサートホール10年のキャリアから選ばれた一級の演奏家たちによるガラコンサート」が3日間にわたり行われました。

 池田さんも初日1月24日の最後を飾るステージに出演、カールマン:オペレッタ『マリツァ伯爵夫人』より「行こうヴァランシュディン」、J・シュトラウス:オペレッタ『こうもり』より「無邪気な田舎娘を演じる時は」「シャンパンの歌」など、とても楽しいプログラムでした。衣装はコンサート用のドレス、舞台の上には大道具も無く、ピアノだけでしたが、それぞれの場面を彷彿とさせる様なステージでした。

 いつもながらの美しく澄んだ歌声、聴く人の心をとらえてはなさないその表現は抜群、名古屋ではなかなか聴かれないグレードの高いコンサートでした。J