活動のご報告とコンサートのご案内  池田京子
(響の会通信 号外 2007.10

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 響の会の皆様、こんにちは!暑かった夏もようやく過ぎ去り、爽やかな初秋を迎えました。皆様にはいかがお過ごしでしょうか。
 さて今年の夏は、カナダ、内モンゴルへと、2度ほど海外に出ましたので、そのご報告を兼ねて、秋のコンサートのご案内をさせていただきます。
 日中国交正常化35周年を祝い、また、中国の内蒙古自治区設立60周年記念事業として、去る730日から83日まで、セントラル愛知交響楽団が中国政府から招聘されました。文化庁平成19年度国際芸術交流支援事業として、日本の資金援助で行われたものです。今回はそのソリストとして同行し、日本の歌を共演しました。現地では大変な歓迎を受けましたが、公演に至るまでには、数多くの予期せぬトラブルにも見舞われました。
 公演の行われた呼和浩特(フフホト)市は、内蒙古自治区の首都で、北京から北西400kmに位置しています。大草原やパオ(移動式住居)を想像していたのですが、実際は高層ビルの建ち並ぶ、驚くほどの近代都市でした。ちなみに、横綱の朝青龍は、外蒙古の出身です。
 730日の午後、中部国際空港を飛び立って北京に到着したものの、突然の嵐に見舞われて、空港が閉鎖されてしまいました。足止めされること7時間。ようやく空港が再開された時には、午後の10時をすぎていました。キャンセル待ちで確保した切符を手に、ソリストや指揮者を含む先陣19名は、北京を出発し、一路フフホトへ向かいました。ところが、フフホト空港も雷雨のために閉鎖。次に到着したのは、さらに西へ120キロの包頭(ポウトウ)だったのです。無事にフフホトのホテルのベッドに身をゆだねた時には、明け方の4時をまわっていました。
 一方、バスで陸路400キロを徹夜で走行してきた後陣が到着したのは、翌朝の9時。その日の午後リハーサル、夜には本番というハードなスケジュールの中、歌い手としては、食事よりも何よりも睡眠を優先して、ともかく歌える身体、コンディション作りに専心しました。


     
      「千の風になって」を歌う



指揮者の小松長生氏と共に
            (政府主催歓迎レセプションにて)



内モンゴルの作曲家・永儒布氏と共に


モンゴル公演


公演会場となった政府礼堂


 一日目の会場は、内モンゴル政府礼堂。午後8時から始まった公演では、邦楽の方たちとの共演で、日本歌曲や「千の風になって」を歌いました。「千の風になって」は、今ではモンゴル語にも訳され、現地でもよく知られているのには驚きました。
 曲目は他にも二胡、馬頭琴との共演や、内モンゴルの有名な作曲家の作品など計10曲。二日目は、内蒙古大学にある芸術学院講堂に会場を移し、延べ2,500人の観客で満席となった会場は、スタンディングオヴェーションとなり、熱狂的な拍手と歓声に包まれました。
 公演以外はトラブル続きで、バスに積み込んだスーツケースが、どしゃぶりの道路に放り出されたり(何と琴奏者の着物が台無し!)、ホテル(5つ星)のエレヴェーターに閉じこめられたりと、数々の苦境を乗り越えての演奏旅行でしたが、それも今となっては、滅多に訪問できない地での、楽しい思い出です。
 この夏は他にも、バンクーバーで行われた「マルチメディア教育国際会議 2007」で、研究発表をしてきました。研究は信州大学に勤め始めてからのことなので、まだヨチヨチ歩きの状態なのですが、文部科学省からいただいている科学研究費「音楽の基礎能力向上システムの研究」の成果報告を兼ねて発表し、海外の研究者から大きな刺激を受けることができました。
 今秋
1029日には、指揮者・松尾葉子さんとの共演で、モーツアルトのコンサートアリア他を歌います。杉並公会堂(大ホール)7時開演です。是非お友達をお誘い合わせの上、お出かけいただければ嬉しく思います。
 年々、歌うことから教育の方へ少しずつシフトしてはいますが、まだまだ元気に歌っていきます。どうぞ、これからも応援をよろしくお願い致します!



モンゴルの「超干」ビール(スーパードライ)



池田京子(ソプラノ)、琴(野村祐子)、尺八(野村峰山)の共演/セントラル愛知交響 楽団(中日新聞社提供)