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1997年4月

 昨年11月6日土曜日の夜、寒風のなか千駄ヶ谷駅から歩くこと15分、神宮の森に囲まれた日本青年館で全国青年文化祭「フェスタ・ド・ニッポン」の一環として『佐藤光政ふれあいコンサート』が開催されました。

 初めて行った私には、館内もお客さんの雰囲気も、何となくクラシックよりも演歌のコンサートが合いそうな、新宿コマ劇場を小さくしたような感じを受けました。

 プログラムは佐藤光政さんがピアノの藤井ゆりさんヴァイオリンの荻野照子さんと、我らがディーヴァ、京子さん等3人の美女をゲストに迎えて、楽しいおしゃべりを交えての2部仕立てのコンサートでした。

 第1部は「世界の街角から」と題し、佐藤光政さん持ち前の旺盛なサービス精神とバイタリティーでもって、世界のうたを9曲も歌われました。

 そして第2部はセヴィラとフィガロとメリーの「オペラ3本立」でいよいよ京子さんの登場です。いつもながら思うのですが、さほど大きくない京子さんがステージに立たれると、とても大きくまた華やかに見えるのは私ばかりではないと思います。

 京子さんが最初に歌われたアリアはなんと、ロジーナのカヴァティーナ「Una voce poco fa qui nel cor mi risuono」でした。私の頭の中では“Una voce”といえば池田京子さん、ロジーナといえば池田京子さんという強いイメージが焼きついているので、このアリアは京子さん以外では考えられないほどの思いを持っております。まさに「今の歌声は心にひびく」の歌詞のごとく、もう今夜はこの1曲を聴いただけで大満足でした。

 公演後に楽屋を訪ねましたところ、響の会のメンバーである江藤会長、趙さん、小島さんにお会いし、楽屋で京子さんとひとしきり歌を話題に花を咲かせました。

 帰りは冷たい夜風も上気した頬に心地好く感じました。京子さん!今夜も素敵な歌をありがとうございました。 K.N.